戦略について

  〜「る」攻め〜

  数ある文字攻めの中で一番人気を誇っていたのがこの「る」攻めでした。
 つまり、「る」で終わる言葉が多く、「る」から始まる言葉が少ないということ。
 「る」から始まる言葉が少ない……
 なるほど、確かに少ないようです。
 広辞苑に目を通してみるとわかる、「る」カテゴリの薄さ。
 濁点なし単字としては「ぬ」の次にくる薄さでしょう。
 これは有効そうです。「る」恐るべし。
 試しに「る」で終わる単語を「あ」から思い浮かべてみると……
 アイドル、イスラエル、ウール、エナメル、オイル、蛙、キャラメル、
 唇、ケーブル、コンドル……
 おお凄い凄い。思い浮かぶ思い浮かぶ。
 「る」攻め、最強!いやー素晴らしい。
 これで押しまくれば相手はたちまち降参、
 あなたは最強しりとらーとして名を馳せるでしょう。



 ……本当にそうでしょうか?



  〜「る」攻めに対する受け〜

  何の対策もせずに「る」攻めをまともに食らったら
 けちょんけちょんにされるでしょう。
 「る」攻めを柔らかく受けるには何らかの対策をせねばなりません。
 その対策とやらを今から綴るつもりではありますが、
 その前に下準備をする必要があります。
 下準備といっても大がかりなものではありません。
 しりとりを開始する前に、 「歴史上の人物名はアリ」 
 とルール付けするだけです。
 それだけで「る」受けが可能となります。
 「『る』攻め」、「歴史上の人物はアリ」……
 この段階ですぐにピンとくる人もいるかもしれません。


 Q.1789年のフランス革命で処刑されたフランス国王は誰でしょう?

 A.ルイ16世


 そうです。そうなんです。ルイ○世。このルイ達が「る」受けを形作ります。
 なんとルイ達、1世から18世まで存在。
 (あ、これは相手が「る」攻めを敢行してるな?)
 そう思ったらこの「ルイ攻撃」を浴びせればよいのです。
 相手は「い」から始まり「る」で終わる言葉を18個も知らないでしょう。
 途中で必ず「る」以外で終わる言葉を繰り出します。
 そこをチャンスと捉えて「ず」攻めや「ぬ」攻めを行いましょう。
 ルイ達が存在している限り「る」攻めは通用しないのです。